12 締めくくり
というのは嘘で、創刊号を出す前にここまで作ってしまいました。
毎週よくやるなあ、と同情していただいた方、ごめんなさい。
絵手紙に決まりはありません。
指導書などの中にもこんな意味の言葉がでてきます。
絵手紙はこれから始めようとする人には敷居が低いのです。
でも、いくつかの指導書では、
自由と言いつつ、こんなやり方を勧めている印象を受けます。
特定の誰かに書く。
書いたら〒で出す。
ぶっつけ本番に味があるので下書きしない。
絵手紙に失敗はない。
モチーフをよく見て描く。
絵を描いてから言葉をみつける。
はみだすように大きく描く。
初心者に向けての指導ですから、基本を学ばせる意味もあるのでしょう。
お手本なしの私のやり方は、
お客さんに見せるために書く。
気に入ってくれたら販売する。
下書きは面倒でしないが、イメージの下書きはする。
失敗したら描き直す。
モチーフを見ずに描く。
絵と言葉を同時に考える。
絵と言葉のバランスを考えてから、絵の大きさを決めて描く。
まったく正反対。
教室に通ったり、指導本を買って始めていたら、
こうはならなかったでしょう。
そして、飽きて続かなかったかも。
やっぱり、私の目標は
これって○○さんの絵手紙ね。
と言われることです。
みなさんはどうでしょうか。
指導書などのやりかたを受け入れるもよし、
このメールマガジンのどこか一部でも、面白そうだったら、
やってみるのもよし。
別の自分のやりかたを見つけるもいいのではないかと思います。
自由に楽しみましょう。
今までいろいろと、考え方、アイデア、具体的な方法などを、
紹介しましたが、
一番大事なのは、心を表現する事。
だと、私は思います。
ただ、それぞれの心を表現するには、
固定観念にとらわれず、まず自由になる事
が必要ではないかと思うのです。
このおもしろ絵手紙メールマガジンが、
そのきっかけになれれば幸いです。
自分で新しい絵手紙を作ろう
絵手紙というスタイルを考案、普及したのは、書家の方のようです。
現在普及している絵手紙の書き方は、
考案された方、普及に努力された方々の個性を反映していて、
それをすべて受け入れるとどうしても、見た目にも、内容的にも
似通ってしまう印象を受けます。
初心者は白紙の状態からのスタートですから、
絵手紙とはこういうものなんだとイメージを持ちます。
ここから抜け出だして自分らしい絵手紙を書くのは大変です。
もし、絵手紙を詩人が考案していたら、
まず、言葉を先に考えて、十分に推敲して、
言葉を生かすレイアウトで文字を書いたあと、
さり気ない絵をいれたかもしれません。
絵を入れる事は、逆に詩のイメージを狭めてしまう可能性もあるので
詩とは直接関係ない絵を入れたかもしれません。
花の詩に、赤い花の絵が添えられると、
見た人は赤い花以外を連想するのは難しい。
逆に、バラの花の詩であれば、バラの花の絵を添えることで、
バラに対する思い入れをより強く印象づける事ができるでしょう。
もし、絵手紙を風景画家が、考案していたら、
各地を放浪して、書きとめたスケッチに
2004年ミラノにて、などと旅情をつづるでしょう。
詩人や絵描きになれとはいいませんが、
われわれひとりひとりが、絵手紙を新たに考案するつもりで、
楽しんだら素晴らしいと思いませんか。たとえば、
ダイエット絵手紙
ダイエット仲間と、月一度の、刻々と変化する体重計の
メーターの針を書いた絵手紙を交換してはげむ。
はけるようになったスカートの絵とか。
我慢している食べ物を絵に描いて我慢しあうとか。
合体絵手紙
子供に絵は書かせて、言葉は親が書く合体絵手紙。
離れて暮らす祖父母や親戚に。
子供の成長が感じられて楽しいでしょう。
往復絵手紙
絵手紙仲間に、絵だけの絵手紙を送って、
自由に言葉を入れてもらって送り返してもらう。
こんなふうにふたりで完成する絵手紙も面白いでしょう。
大事なのは目的や楽しみを見つけることで、
個性や技法なんてきっと後からついて来るのでしょう。